部屋
君に貰った手紙を読んだ後の視界なら霞んで見えた
暗い部屋で寝転びながら見上げるとどこからか光が漏れていて
目に溜まる雫で光が眩しく見える
恐らくそれを知らぬまま君は夢の中で眠る
いつか共に生きた部屋を見て笑おう
喜怒哀楽全部詰め込んだ部屋を見て絵に残して
2人の部屋の景色は色鮮やか
まるでたくさんのペンキを撒き散らしたように
赤と青、黄色と緑、紫とオレンジ、白と黒
似ているようで全て違う色で壁に花を描こう
河口から見たあの日の空は真っ赤で綺麗だった
君に見せたいから、今は俺が描くよ
今日は少し眠いかな
君が先に寝たあとの静けさは退屈だな
既読のまま返事がないLINEも
数分経てば未読になり始める
なんて愛おしいんだろうか
でもなんでこんなに苦しいんだろうか
俺はいなければよかったのだろうか
そうだったら、君は今どこで笑っていただろうか
世界はどこもかしこも暗い
この部屋のように少ししか光は入らない
でも今は常夜灯で我慢しよう
君が起きてしまうからね