未完

師匠が死んだあの日を境に 

世界が180°変わった気がする

今まで支えてくれていた人が

急に居なくなるあの感覚が

置いていかないでって思った

俺にはまだあなたが必要なんだって

でも不思議だったな

連れて行って欲しいとは思わなかった

どうせなら思いっきりなこうって

そう決めて外に飛び出した

馬鹿みたいにきれいな夕焼けに見とれて

枕に蹲って大声で泣いたよ

なぁ、師匠、見てるか

俺は今、こんなに幸せだよ

富も名誉も地位もなんも無いけど

好きな人がいるってこんな幸せなんだ

どうせなら思いっきり生きるよ

悔いのない道なんかないんだろ

好きな物食べて好きな時に寝て

やることはやってやる時はやって

詰まんねぇなって言って酒飲んで

タバコには絶対手は出さねえ

でも最後の日、目を閉じる時は

愛する人の、手を握って